ムスリム対応

ムスリムには、何か対応が必要な主な理由

ムスリムは、特別な対応がないと普通に生活できない、というわけではありません。
ただ、その普通の生活の中に、信仰行為が含まれるため、「礼拝したい」「食べ物に気を付けたい」などの気持ちに常に応えることは難しいと思われます。
ムスリムが少数派の日本では、ムスリム自身、希望に添えることはできなくてもしょうがないと、あまり期待していない人はいます。

それでも、快適に日本で生活してもらいたいと考えてくれる方々がいることも事実です。

ムスリムとして、主に対応してもらえると嬉しいと感じる3つを紹介します。
イスラムの基本的な知識を知っている
礼拝するための環境が整っている
ムスリムが食べれる物を提供するお店がある
ということが挙げられます。
以下、詳しく見ていきましょう。

イスラムの基本的な知識を知っている

決して布教活動をしたいわけではありません。
日本ではイスラムはまだまだ未知の世界

一例として揚げると、アッラーを「アッラーの神」と、神の名前だと思っている方は多いでしょう。
アッラーとはアラビア語で神のことです。
アラビア語圏のキリストの教会ではアッラーを使います。それは、単なる言語だからです。

ぜったいに好きになってほしいわけではありません。
正しい知識でイスラムを判断してほしいからです。

その他にも、通常の言語、習慣、価値観の違いとムスリム特有の感性の違いの両方が、いろいろな場面で現れてきます。
その違いを知ることによって、コミュニケーションがスムーズに行われたら嬉しいですよね。

例えば、異性と握手などの接触を避ける人がいる。

相手にしたら、関係を深めようとしているのに断られたように感じるとこもあるでしょう。
でも、ムスリム同士では普通のことで、異性と握手したがるのは変な人と思われることもあります。
そんな時に自分から相手に対しての説明が難しいので、ムスリムとの対応の仕方を周りが知ることで、
ムスリムから、「この人とは安心して交流できる」と思われることでしょう。

ムスリムサポートセンターでは、日本人ムスリムがイスラムに関するセミナーや講座を開催いたします。社員研修、学校の授業、地域交流など、様々な場面で活用いただけます。
「ムスリムって何?」「ハラールってどんなこと?」「ムスリムから見た人権」
など、いろいろな題材でしております。
思い出していただけたら、連絡お待ちしております。

礼拝するための環境が整っている

ムスリムに旅行に関するアンケート調査をしたことがあります。
その中の一つに、「旅行中に困ることは何ですか?」の質問に、
1番多い答えが「礼拝」でした。

それは、ムスリムは1日5回礼拝する必要があります。
各礼拝時刻になったらすぐに礼拝する義務はありませんが、礼拝開始時刻から3時間くらいの間に1回礼拝する義務があります。

イスラムが多数派の国では、ショッピングモールはもちろん、1㎞に1か所は礼拝所があります。
それに比べて、日本ではほとんどありません。
ムスリムがそこまで求めてはいませんが、礼拝を落ち着いた場所で行いたいと思っています。
礼拝環境を整えることは比較的簡単にできます。

ムスリムサポートセンターでは、簡易礼拝施設のレンタルや販売礼拝施設を作る場合に日本人ムスリムからのアドバイスなど「提案・実行・運営」のトータルサポートを提供しています。

ムスリムが食べれる物を提供するお店がある

ムスリムはお酒や豚肉を摂取しないことは、今や多くの人に知られています。
しかし、あまり知られていないことに、食肉の中でも豚肉以外でもムスリムが摂取できない場合もあるということです。
ムスリムの多数が、屠殺方法がイスラムのルールに則っていない食肉は食べない人です。
そのお肉は、日本で普通のスーパーなどで売っていません。
さらには、それを扱っているお店やレストランはさらに少ないです。

ムスリムも買い物や食事を楽しみたいのです。
ムスリムにも信仰にいろいろな違いがあるので、一律これをすれば大丈夫ということはありません。
対応したい方の資金や環境の違いに個別で対応できることをすることで安心してムスリムが買い物や食事ができるようになります。
難しいことはありません、ムスリムも対応してくれたことに喜びを感じるでしょう。

ムスリムサポートセンターでは、食材の調達方法から、どういうことをするとムスリムを集客できるかのアドバイスも日本人ムスリムが「提案・実行・運営」のトータルサポートをしています。

どこまで対応すればいいのでしょうか?

ムスリムに対応したいけど、「どう対応すればいいかわからない」、「完璧に対応しないと苦情がでるのではないか」といった意見があると思います。その行いが正しいかどうかの最終的な判断は神によって行われます。(神は架空の存在ではないので、実際に行います)

それでも完璧な対応を求める方には、それなりの対応をすればいいのです。しかもそのようなムスリムは非常に少なく、大多数のムスリムは、自分なりに社会で生活を送るための緩和されたルールを選択しています。

ですから、みなさん安心してください。ムスリム自身、判断基準は千差万別です。求めていることが全然違います。まずは、どういうムスリムに向けてサービスを提供したいのかを考えてみましょう。

対応したいと考えている皆さんが、できる範囲で問題ありません

資金面、施設の広さなどを考慮した案が必ずあります

例えば、
「3日前に予約してくれたら、食事の対応できるよ」
「タタミ1畳分のスペースしかないけど礼拝用に使って」などなんでも大丈夫です。

ムスリムサポートセンターでは、どんな対応をしたいのか、対象になるムスリムの選定などの相談や情報提供など、「提案・実行・運営」のトータルサポート行っています。

まずはイスラムの学習をしたい、会社内・学校内で勉強会を開きたい、なども受け付けています。日本人ムスリムが対応に向かいます。
対応してくれた皆さんには感謝いたします。

自治体の方向け

今では、どこにでもムスリムは生活しています
主に、外国籍の方になります。
留学生として、労働者として、家族帯同として様々な形で日本に入国しています。
基本的な対応は、日本人同様、または、他の外国人同様、言語、ゴミ、騒音、駐車場などの対応をすることで、問題ありません。

ここでは、ムスリム特有の生活から考えられることを見ていきましょう。
ムスリムの多くは、普通の生活を送る中で、イスラムの信仰行為の優先順位を高く位置付けています
例えば
仕事中、休憩時間には礼拝を先にする
イスラムの大祭の時には、休日にする
断食中は、仕事や学校中を問わず、飲食しない
などがあります。

そんな時に、ムスリムが日本で生活する中で、行政機関が対応する可能性がある事として、
2つ考えられます。
ムスリムが亡くなる
周りにモスクが建設する予定、または、すでに建っている

これだけではピンとこない場合もあると思います。
では、どこに問題が出てくるのか、詳しく見ていきましょう。

ムスリムが亡くなる
ムスリムが亡くなったら、何をするのでしょうか?
まず、遺体をきれいにして、礼拝を捧げ、埋葬します。
とてもシンプルです。費用も時間もかかりません。

では、何が問題となるのでしょうか?
それは、そのことを何も知らない人が、勝手に火葬にしてしまうことです。
火葬されると、死んだ後天国へ行けないからです。
ムスリムにとってとても重要なことです。

すごく重大な事ですが、意外にも医師からも「日本では埋葬できない」と言われたことがあります

日本には「墓地、埋葬等に関する法律」があります。もうすでにタイトルからもわかるように、埋葬が明記されています。正式に日本で埋葬が認められています。
埋葬ができるのかの問い合わせがあった時には、可能なことをお伝えください
そして、ムスリムサポートセンターとしては、当事者への説明や清浄・礼拝~埋葬までをお受けしています。ご連絡お待ちしています

もう一つ、現実として、日本で埋葬は可能ですが、ムスリムが埋葬できる場所が限られています。
日本で数か所しかありません。

そこで問題となることが
ムスリムの埋葬地の許可をとることです

墓地、埋葬等に関する法律の第5条1項「・・・・市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。」とあります。
簡単に許可が取れそうですが、これがなかなか取れないのです。
各市町村長は住民の意見を重視するので、住民の反対意見があると許可を出しません

では、「住民の意見」とはどういうものでしょう。
その多くが「わからないから不安」「なんとなく災いが起きそうで、できれば関わりたくない」
などの意見です。
こういう時に私たちムスリム当事者を思い出していただきたいです。
ムスリム側も強硬な姿勢で挑むことはありません
お互いに可能な解決方法が必ず見つかるはずですよ。
ムスリムサポートセンターでは、ムスリムの埋葬に関する考え方の説明、住民との対話などの解決のお手伝いをさせていただいています

周りにモスクが建設する予定、または、すでに建っている
最近は、ムスリムを見かけることも増えてきていますね。
「顔は見慣れてきてるから怖さは無いよ」、「あいさつすることもあるし問題ない」
そう思ってもらえることもあるでしょう。嬉しいですね。

では、近所にモスクが建つ、となったらどうですか?
「ここじゃなくてもいいのに」「だれが来るかわからないから怖いな」
という意見が上がってくると予想されます。
この反応が、モスクの近隣住民に表れてくることが一般的です。

これは、お客さんと身内の違いと似ていると考えられます。
お客さんには短い時間、作られた自分でも接することはできます。しかし、身内になるとそうはいきませんね。お互いにいい面や悪い面が見えてきます。

お互いにコミュニケーションのハードルを下げて、関係を持つようにしましょう
例えば、「顔は怖いけど、実際の危害はないので、外見だけでの判断はやめよう。」
「ここは住宅街だから午後9時以降は静かにしよう。」
というような努力をお互いがすることで、関係を悪くすることはないでしょう。

ムスリムサポートセンターでは、双方の支援を行っています
金沢モスク建設時に近隣住民から出た苦情を1年かけて説明を行い、モスク完成してからは住民からの苦情などはほとんど聞かれなくなりました。
この経験をいろいろな地域で活かすことをしています。

「提案・実行・運営」のトータルサポートを提供しています。

飲食店の方向け

いろいろな情報があるので、その情報を入手している方もいることでしょう。
対応方法もたくさん紹介されていて、どの対応にするか迷っている方もいることでしょう。

まず、今までのお客様にプラスして、どのようにしたらムスリムも来ることができるかを考えましょう
そのうえで、ムスリムが行きたくなるような仕掛けをしましょう。
ムスリム専用のお店にする必要はありません

そこで、おすすめの対応があります。
イスラム式屠殺による食肉(豚肉以外)を使う

通称ハラール肉のことです。
これをするだけで、多くのムスリムがそのメニューを選択肢に入れることでしょう。
鶏肉、牛肉、羊肉などもイスラム式屠殺方法に拠らないと、多くの方が食べることをしません。
私の感覚ですが、ムスリムの60%が選択肢に入ります。

食材の仕入れ、調理方法、ムスリムの嗜好の傾向などをともに考えていきましょう。
ムスリムに人気のお店作りのお手伝いをいたします。

また、ハラール肉の入手方法がわからないという場合、仕入れいたします。その他の調味料や食材も手に入れることができます。
いずれにしても、資金面や作業面などを考慮していただき、できる対応をしていただくことが、継続できるポイントになります。
ムスリムサポートセンターでは「提案・実行・運営」のトータルサポートを提供しています。

観光業やイベント主催者の方向け

ムスリムも観光やイベントを楽しんで生活しています。
インバウンド以外にも、留学生や仕事で来日しているムスリムも旅行を楽しむようになり、より大きなマーケットになっています。
そんな中で、旅行中や外出中に困ることがあります。

それは「礼拝」です。

食べ物は、おにぎりやチーズや果物など、食べれる物は必ずあります
ところが、礼拝は、決まった時間帯があるので、どこかでする必要があります

イスラムには、だれでも、どこでも礼拝できるようにするルールがあります。
車の中で、公園で、礼拝しても大丈夫です。
でも、天気が悪かったり、電車などで移動していたりすると、どこで礼拝できるのか迷います。
そして、一番大きな問題は、公に”礼拝しても大丈夫”と許可されていないことです。

例えば、あるイベント会場に、礼拝できる場所が用意されている、という情報がありました。
その情報を得て、ムスリムサポートセンターからムスリムコミュニティへ情報発信することにより、多くのムスリムがそのイベントに足を運んでいました。

このようにどこでも礼拝はできるのですが、周りの目を気にせず、礼拝ができる場所があるというのは、安心できます

食べ物に関しても、同じことが言えます。
ある観光地にハラール肉を出してるお店があるという情報があったら、そこに行こうかなとなります。
なにかしら、対応してもらえたら、そこに行くきっかけに必ずなります。

礼拝とお肉の対応がされていることで、誘客力はとても高まります。
私自身、ムスリムとして気遣うことなく旅行することは、夢のようにかんじます。

ムスリムサポートセンターでは、簡易礼拝施設を取り扱っています
一時的な設置や常時設置なども可能です。
レンタルもしていますので、必要な時だけの対応もしています。
設置や撤去も行っていますので、ご相談ください。
ハラール食材も取り扱いできます。
メニュー、調理方法、誘客方法、各国の違いなどムスリムの視点でご提案できますので、お任せください。
ムスリム対応のお店や施設の情報など、「提案・実行・運営」のトータルサポートを提供できます

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